日本フランチャイズ研究協会

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失敗しないフランチャイズ選び Part.2

加盟者向けコラム 

2024年05月30日

前回のPart.1では、優秀なチェーンに加盟するため、どうやってチェーンを見極めるかという点について述べました。

今回は、前回とは違った視点から失敗しないフランチャイズ選びを考えてみましょう。

 

失敗しないフランチャイズ選びで大切なことは、ズバリ、相性の良いフランチャイズに加盟することです。

 

一口に相性といってもその中身はいろいろあろうかと思いますが、ポイントとなるのは加盟者の性格、仕事観だと思います。

 

まず、性格ですが、人は性格によって向いている仕事と向かない仕事があります。

私自身のことを例にしてお話しすると、私は小さいころからじっとしていることが大嫌いで、私の小学校の成績表にはいつものように「飽きっぽい」、「落ち着きがない」というコメントがありました。

人の性格というのは簡単に変わるものではありません。

私は、今でも、お客さんの来店を待つ店舗ビジネスや1日中机に向きあう事務職は不向きな仕事だと思っています。

それよりも、得意先を回って商品を売り込んだり、新しい得意先を開拓したりする営業職の方がずっと向いています。

というわけで、フランチャイズ加盟をしようとする方にとっても、性格によって向いているフランチャイズと向かないフランチャイズとがあるということなのです。

 

次に、仕事観に関についてです。

仕事観というのもあいまいな言い方ですが、「何のために働くか」ということと考えてください。

フランチャイズ加盟しようとする人の中には、努力や苦労はいとわず、店の数をどんどん増やして事業家を目指すという方もいるでしょう。

こういう方は、リスクはあるものの、成長過程(アーリーステージ)のフランチャイズに加盟して、チェーンとともに成長していくというのは有力な選択肢になるでしょう。

あるいは、すでに資産を十分に持っていて大儲けしようとは思わない、世間体がよく、赤字にならなければよいという方もいるでしょう。

こういう方は、投資金額は大きくなるかもしれませんが、安定した経営が見込めるナショナルチェーンに加盟するのもいいでしょう。

このように、仕事観は人それぞれ、十人十色です。

当然に、その人の仕事観に合ったフランチャイズもあれば、合わないフランチャイズもあるというわけです。

 

ここで大切なことは、相性のよいフランチャイズに加盟するためには、性格や仕事観についてしっかりと客観的に自己分析をするということなのです。

 

フランチャイズ業界では、「万人に合ったフランチャイズはない」ということがよく言われますが、私も全く同感です。

どんなに優秀なチェーンに加盟しても、そのチェーンとの相性が悪ければ成功はおぼつかないのです。

伊藤 恭

シニアコンサルタント

成蹊大学経済学部卒業、イベント会社社長を経てFCコンサルタントとして独立。㈳東京都中小企業診断士協会フランチャイズ研究会会長、日本フランチャイズチェーン協会フランチャイズ相談室相談員等を歴任。豊富なフランチャイズ本部構築実績あり。日本経済新聞社主催のFCショー等での講演、FC専門誌・専門書の執筆多数。

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