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コラム

【最新FCトレンド|小売業】CVSの7月の動き(2017.9.20)

JFAが8月21日に発表した7月の統計では、同月は平均気温が高かったため、冷やし麺・飲料・アイスクリーム等の夏物商材の売れ行きが好調で、全店・既存店ともに客単価は前年を上回る結果となりましたが、客数の減少の影響を受け、既存店売上高は若干のマイナスとなりました。

8月のCVS各社の動きとしては、大手3社合計の店舗数シェア率が90%になる中、セブンの次世代大型店舗の出店開始、オーナー最低保証の引き上げが最も目を引くものでしたが、一方で、北海道のローカルで気を吐くセイコーマート(社名は16年4月に「セコマ」に変更)の記事が印象的でした。

サービス産業生産性協議会の顧客満足度調査によりますと、過去5年間のうち4回がトップ(1回は2位)で、セブンを凌ぐ実力です。セイコーマートは北海道の市町村179のうち175に進出し、店舗数は1,085店と道内首位。2位のセブンの店舗数は963店で、大手と唯一互角に戦っている地場チェーンです。

その戦略の根幹は記事にある通り「自前化」。他のコンビニチェーンはほとんどがFC店であるのに関わらず、セイコーマートは後継者のいないFC店から店舗を本部が引き継ぐなどして現在の直営店比率は8割弱になっています。また、農産物の一大生産地という北海道の特質を生かすべく農業生産法人を自前で立ち上げ、野菜などを自社グループで生産し、その加工や製品化も自前で行っています。

物流施設も道内各地に設け、1日1~2回配送のハンデを補うべく、窒素ガス充填のサンドイッチやできたての弁当・おにぎりを提供する店内調理システムを先駆けて導入しています。店舗の出店基準は商圏人口1,700人と大手の2,000人~3,000人よりも低く設定し、人口の少ない町村部にも店舗網を広げ、道内市町村出店率98%を実現しています。

今後は自社PB商品の外部販売に力を入れ、スーパーやドラッグストア、ホテルチェーンをターゲットに、乳製品・水産物・野菜加工品などの供給拡大を図っていく戦略です。

わが国の他の地場コンビニチェーンとしては、中国地方を地盤とするポプラがありますが、毎年店舗数を減らし、ローソンへの看板替えが顕著に進む状況をみると、極めて対照的です。セイコーマートには、今後も北海道民のニーズをガッチリつかんで、「北海道の雄」として勝ち残ってもらいたいものです。

セブン‐イレブン
  • 面積を広げた次世代型店舗の出店始める(日経MJ:2017/07/31:P15)
  • 東京・広島で店員向け保育所設置へ(日経朝刊:2017/8/11)
  • 60ヶ月連続で増収、しかし人手不足など課題も(日経朝刊:2017/8/11)
  • オーナー向け最低保証金を300万円引き上げ(日経MJ:2017/08/28:P15)
ファミリーマート
  • 秋冬の主力商品刷新(日経MJ:2017/08/21:P15)
  • ユニー・ファミマが総合スーパー再生でドンキと組む(日経MJ:2017/08/28:P5)
  • ユニー・ファミマと伊藤忠がローン・決済アプリ開発の新会社を設立(日経:2017/09/01:P7)
ローソン
  • 水田ドローンで農薬(日経MJ:2017/07/31:P15)
  • 8年ぶりのレジ刷新で自動釣銭機、外国語対応(日経電子版:2017/08/09)
  • ローソンとクオール 一体型店舗拡大へ(日経MJ:2017/08/21:P5)
  • 「からあげクン」拡販に知恵、宇宙食にも(日経MJ:2017/09/01:P15)
 その他・全般
  • 東南アジアローカルコンビニ小型店で強み(日経朝刊:2018/08/16:P11)
  • コンビニのセイコーマート「自前化」で北海道制覇(日経朝刊:2017/08/18:P15)
  • ポプラが外貨両替サービスを大阪店舗で実施(日経MJ:2017/09/01:P15)
西野 公晴
中小企業診断士
西野 公晴
コラム著者のご紹介

1960年三重県伊勢市生まれ。東京学芸大学教育学部卒。株式会社インテージを経て1993年独立。「正しいことを分かりやすく伝える、良い点を最大限伸ばす」をモットーに、FC本部の構築をはじめ、商業施設の立地診断・出店戦略策定・事業計画の立案を指導。 (社)日本フランチャイズチェーン協会SV学校講師、同研究会員。

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