フランチャイズトラブル回避

FC_TROUBLE

【FCトラブル回避】予測売上ではなく損益シミュレーションを提示する場合の注意点とは?

質問

当社は、加盟希望者に対して特定の予測売上を出すのではなく、優良店・全店平均・不振店の3種類の損益シミュレーションを提示しています。こうした説明方法をする場合の注意点を教えてください。

回答

本部が加盟希望者に損益シミュレーションを提示する場合、希望的観測ではなく、実績に基づいた正確な情報を提示することが大切です。そうした意味からも、本部は加盟希望者に対して業績良好な優良店のデータだけを提示するのではなく、必ず、全店平均売上を明示するようにしてください。

また、本部は店舗運営のリスクを説明しなければなりません。その意味で、不振店に関する情報を開示するのが望ましいです。具体的には損益分岐点を超えない場合の実例を示す必要があります。

不振店の売上として損益分岐点を上回る水準を示すべきではありません。そのようなことすれば、加盟希望者に対して「最悪の場合でも損益分岐点はクリアできる」という誤解を与えかねないからです。


コラム著者のご紹介

誠実にフランチャイズビジネスをご指導するプロフェッショナル集団。 (社)東京都中小企業診断士協会フランチャイズ研究会に所属する中小企業診断士およびフランチャイズを専門とする弁護士・税理士・社会保険労務士などで構成されます。 フランチャイズ本部設立を計画中の法人の方々、フランチャイズ加盟を目指す法人・個人の方々に、懇切丁寧にコンサルティング&アドバイスを行います。